見えざる腕

专辑: Roman

歌手: Sound Horizon

时长: 6:58

眠れぬ宵は路地裏の

淫らな牝猫(Chatte)に八つ当たりして…

嗚呼…見えざるその腕で首を絞める…

《夢幻影》(Fantastique)壊われゆく自我(Ego)の痛み…

狂えぬ酔いは屋根裏の

小さな居城(Chateau)を転げ回る…

嗚呼…見えざるその腕の灼ける痛み…

《幻肢痛》(Fantasme douleur)安酒を浴ぴて眠る…

「…アルヴァレス将軍に続けー! 」

黄昏に染まる古き獣の森に…

戦場で出会った二人の男…

金髪の騎士(Laurant)…赤髪の騎士(Laurant)…

争いは廻り…屍を積み上げる…

加害者は誰で…被害者は誰か?

斜陽の影に刃は緋黒く煌めいて——

片腕と共に奪れた彼の人生

仕事は干され恋人は出ていった…

何もかも喪った奪れた最低な人生(la Vie)

不意に襲う痛みに怯える暮らし……

「大抵の場合(le plus Souvent)…

貴方はうなされ殴るから…

私は…この侭じゃ何れ死んでしまう…

さよなら(Au revoir)…貴方を誰より愛してる…

それでも…お腹の子の良い父親(Pere)には

成れない……」

葡萄酒(du Fine)…発泡葡萄酒(du Champagne)…

蒸留葡萄酒(De l'eau-de-Vie)…

嗚呼…眠りの森の静寂を切り裂き…

また奴が現れる——

馬を駆る姿…正に 悪夢…赤い髪を振り乱して…

奮う死神の鎌…

首を刈る姿…正に 風車…緋い花が咲き乱れて…

震う精神の針…

闇を軽るく纏った——

夢から醒めた現実は

其れでも尚も悪夢(ゆめ)の中

故に…その後の彼の人生は

酒と狂気…廻る痛みの中

左の頬に十字傷 赤く燃える髪に鳶色の瞳(め)

奴を…殺せと腕が疼くのだ

『見えざる』腕が疼くのだ……

誰が加害者で…誰が被害者だ…

死神を搜し葬ろう…

「殺してくれる……!」

騎士(Chevalier)は再び馬に跨がり…

時は黙したまま世界を移ろう——

異国の酒場で再び出逢った二人の男(Laurant)…

隻眼にして隻腕 泥酔状態(Alcoolique)にして

陶酔状態(Enivre joie)

嗚呼…かっての蛮勇 見る影も無く……

不意に飛び出した

男の手には黒き剣(Epee Noir)

周囲に飛び散った液体(Sang)

まるで葡萄酒(Vin Noir)

刺しながら…供された手向けの花の名(Nom)——

「こんばん」(Bon soir)

抜きながら…灯された詩の名——

「さようなら」(Au revoir)

崩れ落ちた男の名はLaurant…

走り去った男の名はLaurencin…

もう一人のLaurantは…

唯…呆然と立ち尽くしたまま……

誰が加害者で…誰が被害者だ…

犠牲者ばかりが増えてゆく…

廻るよ…廻る…憎しみの風車が…

躍るよ…躍る…焔のように…

嗚呼…柱の陰には…少年の影が…

鳶色の瞳で…見つめていた…

「人生はままならぬ……されどこの痛みこそ、

私が生きた証なのだ」

復讐劇の舞台を降ろされ…

男は考えはじめる…

残された腕…残された人生…

見えざるその意味を——

杯を満たした葡萄酒…

その味いが胸に沁みた…

「其処にロマンは在るのかしら?」

  • 《Roman》专辑歌曲列表

  • 7:271. 朝と夜の物語 5:332. 焔 6:583. 見えざる腕 6:214. 呪われし宝石 6:225. 星屑の革紐 6:006. 緋色の風車 6:547. 天使の彫像 6:338. 美しきもの 6:559. 歓びと哀しみの葡萄酒 7:3510. 黄昏の賢者 7:0811. 11文字の伝言